耳の病
耳の病とは
耳の病には様々なものがありますが、ここでは鍼灸治療で治る可能性がある以下の3つを挙げてみました。
⑴難聴
⑵耳鳴り
⑶中耳炎
耳の病の原因
難聴を原因から分類すると職業性、中毒性、遺伝性、心因性などがあります。また気圧の急な変化や音響によっても影響を受ける場合があります。
耳鳴りには、原因不明なもの、脳血管障害、血圧異常、貧血、糖尿病、甲状腺腫、精神的要因などが考えられます。
中耳炎には、急性、慢性、真珠腫性、滲出性などがあります。
東洋医学から診た耳の病
「腎」は耳を司(つかさど)ると言います。腎は陰気が旺盛で心には陽気が旺盛です。この陰陽の気は常に交流しています。その陰陽の気に偏在が起こるといろいろな病気になり、耳の病もその一つです。多くは腎の気が虚して心に熱が多くなっている場合です。
また、太陽経・陽明経・小陽経に異常があるときも耳の病を発生します。その場合、肝・脾の変動が主な原因となります。
施術方法
治療は、最も弱っている(虚している)経絡に対して、鍼によって氣(エネルギー)を充填し、体全体のエネルギーバランスを整え、生命力を最大限に保ち、自然治癒力の最適化をはかります。それによって痛みなどの症状を緩和させます。鍼は、経絡の最も有効と思われるツボ(経穴)を見つけ出し、そこから氣を注入することにより、経絡全体に氣が充満していきます。
また、日本は湿気が多い為、湿邪(体内の余分な水分による滞り)が体の関節や冷えた部分に停滞し、気や血(けつ)や水(すい)の流れを阻害することにより、それが痛みやしびれの原因にも成ります。その湿邪を取り除く有効手段が「お灸」です。お灸の有効成分と熱刺激により、体の水分代謝を活性化し、最適な水分バランスに整え症状の緩和をはかります。
適応疾患
難聴・耳鳴り・中耳炎。