消化器疾患
消化器疾患とは
主な病症は、嚥下困難、食欲不振、食欲異常、噫気(げっぷ)腹痛、吃逆(しゃっくり)下痢、便秘などです。
消化器疾患の原因
神経症や情緒不安的によるものや、薬物による副作用、熱射病、歯痛、口内炎、脳疾患、急性熱病、各内臓疾患、ビタミン欠乏症、甲状腺機能低下などの内分泌障害によるもの、などです。
東洋医学から診た消化器の病
胃炎、下痢、便秘、過敏性大腸炎など、ストレスや食生活などの生活習慣からくる症状には東洋医学が適しています。五臓のバランスをとり働きを高めることにより症状は改善されていきます。生活習慣の改善やストレスとなる原因の解消がされれば回復はさらに早くなります。
経絡はまず中焦(胃)から始まり五臓六腑を巡ります。中華思想はそれだけ食事というものを重要視しています。食事によってエネルギーを吸収し、全ての営みの原動力となる。この考えからすると、消化器の不調は体全体に大きな影響を与えると言えるでしょう。
消化の中心となるのが「脾」「胃」の働きです。次に吸収を司るのが「小腸」「大腸」です。小腸は「心」、大腸は「肺」と表裏一体の関係にあるため、心肺の状態も栄養の吸収に大きく関わってきます。
施術方法
治療は、最も弱っている(虚している)経絡に対して、鍼によって氣(エネルギー)を充填し、体全体のエネルギーバランスを整え、生命力を最大限に保ち、自然治癒力の最適化をはかります。それによって痛みなどの症状を緩和させます。鍼は、経絡の最も有効と思われるツボ(経穴)を見つけ出し、そこから氣を注入することにより、経絡全体に氣が充満していきます。
また、日本は湿気が多い為、湿邪(体内の余分な水分による滞り)が体の関節や冷えた部分に停滞し、気や血(けつ)や水(すい)の流れを阻害することにより、それが痛みやしびれの原因にも成ります。その湿邪を取り除く有効手段が「お灸」です。お灸の有効成分と熱刺激により、体の水分代謝を活性化し、最適な水分バランスに整え症状の緩和をはかります。
適応疾患
嚥下困難、食欲不振、食欲異常、噫気、しゃっくり、下痢、便秘などです。