座骨神経痛
座骨神経痛とは
座骨神経は腰から下肢全体にかけて分布しています。座骨神経の中には運動枝、知覚枝、自律神経繊維が含まれています。したがって、何らかの障害を受けると麻痺や痛みが起こるのです。
座骨神経痛の原因
脊椎に問題があるもの、例えば椎間板ヘルニア、脊椎分離症、脊椎すべり症、脊柱管狭窄症など。また糖尿病、子宮内膜症、骨折、外傷、前立腺や骨盤内などの腫瘍、脊椎部分の腫瘍など。あるいは何らかの炎症が関係している場合。梨状筋などが疲労して拘縮して痛みが出る場合などが考えられます。
東洋医学から診た座骨神経痛
下肢は陰の部位なので、冷えて痛んだり痺れたりすることが多い箇所です。下肢の鈍痛、激痛、重圧感、しびれ感などを訴えるものの中に、虚熱によるものがあります。熱は外に出ていく性質があり、熱が外発すると腠理が開いて汗が出やすくなります。そのようなときに風、寒、湿などに遭うと、陽気が不足して冷え、同時に熱も停滞し、痛みが発生します。
施術方法
治療は、最も弱っている(虚している)経絡に対して、鍼によって氣(エネルギー)を充填し、体全体のエネルギーバランスを整え、生命力を最大限に保ち、自然治癒力の最適化をはかります。それによって痛みなどの症状を緩和させます。鍼は、経絡の最も有効と思われるツボ(経穴)を見つけ出し、そこから氣を注入することにより、経絡全体に氣が充満していきます。
また、日本は湿気が多い為、湿邪(体内の余分な水分による滞り)が体の関節や冷えた部分に停滞し、気や血(けつ)や水(すい)の流れを阻害することにより、それが痛みやしびれの原因にも成ります。その湿邪を取り除く有効手段が「お灸」です。お灸の有効成分と熱刺激により、体の水分代謝を活性化し、最適な水分バランスに整え症状の緩和をはかります。
適応疾患
座骨神経痛、椎間板ヘルニア、脊椎分離症、脊椎すべり症、脊柱管狭窄症などです。